「働きたい。でも、フルタイムは無理かもしれない」
長男が発達障害(ASD)と診断され、療育がはじまった頃、私はそんな不安を抱えるようになりました。
子どもを最優先にしたい。けれど、将来のことを考えると少しでも経済的に自立したい。 そんな思いから「副業」という働き方に目を向けるようになった私が、どんなきっかけで、どんな一歩を踏み出したのかをお話したいと思います。
私と同じように働き方や子育てとの両立に悩む方の参考になれば嬉しいです。
働き方を見直すきっかけ
長男がASD(自閉スペクトラム症)と診断されるまでの経緯については、別の記事で詳しく書いていますが、「この子のために自分の働き方を見直さなければ」と本格的に思い始めたのは、療育が始まってすぐのことでした。
療育施設への送迎、支援者会議への参加、親子イベントやペアレントトレーニングへの参加に加え、定期的な病院への通院など、スケジュールは親主導で進めなければならないものばかりでした。
半年ごとに療育の時間帯や曜日が変わることもあり、予定は安定せず、多少なりとも療育に振り回されているような生活となりました。
「お子さんにしっかり関わってあげられる時間は、就学前の今しかありません」―― そう言われればそのとおりかもしれません。ですが、親にかかる時間的負担の重さに、私は少し息が詰まりました。
保育園に通っている今はなんとかやりくりできているけれど、小学校に入学したとき母子登校になるかもしれないという不安もよぎります。
そうなったとき、果たして私は今の会社で正社員として働き続けられるのだろうか?家計・キャリア・子ども、その3つを天秤にかけたとき、私が真っ先に手放したのは「キャリア」でした。
子どもを最優先にしたい。でも、選択肢を狭めたくはない。このジレンマから、自分の力で収入を確保する方法を探し始め、副業という選択肢が現実のものとなりました。
副業という選択肢との出会い
動機1: 経済的な自立
もともと将来のために少しずつ資産形成をしていたのですが、育休中ということもあり、入金力がどうしても足りないという現実がありました。 「少しでも投資に回せるお金を増やしたいな…」と思ったのが、副業について考え始めた最初のきっかけです。
動機2: 子育てと心の余裕
それと同時に、長男が成長していく中で「困りごとが出てくる場面はきっとあるだろうな」という予感も、ずっと心の中にありました。もしそうなったときに「なんで分かってくれないの?」と子どもが感じる前に、私がそのサインを受け取ってあげられる存在でいたいと思っています。 時間的にも、そして精神的にも余裕があってこそできることだと感じています。
だからこそ経済的に少しでも自立できていたほうが、自分の心にも余裕ができるんじゃないか、そんな気持ちから「副業」という選択肢に自然と目がむいていきました。
実際に始めてみて感じたこと
副業を始めるにあたって、私はまず手元にあるもので何ができるかを考えました。
道具は家にあったChromebook。もともとはブラウジング用として使っていたものですが「初期投資はなるべく抑えたい」という気持ちが強かったので、とりあえずこれでできることを探してみることにしました。 「副業ってちゃんとしたPCやスキルが必要なんじゃないか?」という不安もありましたが、調べていくとChromebookでもできることが、思っていた以上に多いことに気づきました。 うまくいくかどうかはわからないけど、とりあえずやってみよう。失敗しても何かしら得るものはあるはず。そんな気持ちで一歩踏み出してみることにしました。
Chromebookで副業を始めてみて、「意外とできることがある!」と驚いたり、子育てと両立する中で思うようにいかないこともあったり…。実際の体験についてはこちらの記事で詳しく書いています。
まとめ
副業を始めたからといってすぐに収入が増えたわけではありません。 でも、子どものために働き方を見直し、「自分にも何かできるかもしれない」と思えたことは、私にとって大きな一歩でした。
子育てと仕事の両立は決して簡単ではありません。 それでも「こんな形もあるんだな」と、選択肢のひとつとして知ってもらえたら嬉しいです。